
創業 明治11年創業。青森市唯一の酒蔵で市の中心街から車で西へ約20分のところに位置します。
「田酒」という酒名は田んぼ、稲、米という連想にもとづき昔ながらの米だけで醸し出された酒を意味しています。大浜湧水の水質は軟水できめこまやかな酒質の酒の醸出に適しており、「喜久泉」という酒名はこの恵まれた泉に因んでつけられたものです。清酒の原点に帰り風格のある本物の清酒を造る。
量の多きを追わず地域の酒として地元で愛されるお酒を第一に考えています。
八百新酒造
450石余りの小さなこの蔵の代表銘柄は「錦乃誉(にしきのほまれ)」ですが、平成12年に生まれた新銘柄「雁木(がんぎ)」は勤続50年近くのベテラン杜氏には後ろから見守ってもらうような形で、専務をはじめとする社員が一丸となって新たな酒造りを行っています。
「のびやかで味のしっかりのった、生命力溢れる酒質」を求め、その為に微生物との対話を通じて彼らの環境を調整しうる手造りの限界値と考える「仕込む米の総量が1000kg以下であること」を基準とした酒造りを行っています。その限界値をどこに置くかは蔵によって千差万別ではありますが、新酒鑑評会などに出品する酒を造る際に1000kg以上を仕込む蔵はほとんど無いということからも、1000kg以下の小仕込は求める酒質を追求するのに当然の事だという考えに基づいています。
「雁木」とは船着場の階段のある桟橋の事だそうで、八百新酒造さんは昔はその船着場から水揚げされた米で酒を仕込んでいたことから、「雁木」という名はまさに八百新酒造の原点とも言える非常に思い入れのあるものだそうです。
そういった思いを含んだ「雁木」は原点からのスタートと考え、「雁木」のラインナップは基本的に“純米”“無濾過”でしたが、無炭濾過・火入れの純米吟醸やひやおろし等、徐々にバリエーションが広がってきています。
全体的にトロリと力強く旨みの溢れた味わいのお酒が多く、サラリとしたお酒では物足りない方に高い支持を受けています。